以下では、2023年後半から2025年頃までに話題となっている主な動画生成AI(Video Generation AI)のトップ5をピックアップし、それぞれの特徴や料金、向いている用途、日本語対応状況などを詳しく比較してみます。
動画生成AIは急速に進化しており、新しいサービスや既存ツールのアップデートも頻繁に行われています。この記事では、多角的な視点から各AIを紹介します。
Runway ML(Gen-1 / Gen-2)
概要
Runway MLはクリエイター向けのAIツールを多数提供しているプラットフォームです。中でも注目を集めているのが、テキストや画像などから映像を生成する**「Gen-1」「Gen-2」**です。
直感的なインターフェースを通じて、イメージした映像を簡単に制作できるのが特長。特にGen-2では、テキストプロンプトから短い映像を直接生成する機能が加わり、実験的かつアート性の高いコンテンツを作りやすくなっています。
得意分野
ミュージックビデオ、ショートフィルム
- アート性の高い映像を作りたいクリエイターに向いており、実写風からアニメ調まで幅広いスタイルを試せます。
実験的なアニメーション、抽象映像
- 特に「Gen-1」「Gen-2」のモデルは映像のスタイル変換やテクスチャ変更などを得意としており、クリエイティブな映像に強い。
料金
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無料トライアルがあり、制限付きで試せます。
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月額15ドル程度(Starter)~35ドル程度(Pro)のプランが存在(随時変更の可能性あり)。
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クレジット(ポイント)制限がある場合が多いため、大量の映像を生成する場合は上位プラン検討が必要。
クオリティ
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まだAI生成特有のノイズや滑らかさの不十分さがある場合もありますが、アーティスティックな映像にはマッチします。
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細部の表現がやや甘くなる場合があるものの、継続的なアップデートにより改善傾向。
音声・日本語対応
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音声生成やナレーションは他のツールとの連携が必要。
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日本語でのテキストプロンプト入力も可能ですが、現状は英語での入力のほうが精度・反応がいい傾向。
Kaiber
概要
Kaiberは、テキストや画像・音楽などから動画を生成できるプラットフォームです。特に音楽に合わせた映像生成が強みで、ミュージックビデオの制作を簡単に体験できると注目を集めています。
操作性が比較的シンプルで、スタイルの指定やアップロードした画像・イラストから映像を起こすなど多彩な使い方が可能です。
得意分野
ミュージックビデオ
- 音楽のビートに合わせてシーンを変化させたり、楽曲の雰囲気に合った映像スタイルを適用できます。
ショートクリップ
- 数秒~数十秒の短い映像をアニメ風やイラスト風に変換する機能が人気です。
料金
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無料枠が用意されており、まず試してみることが可能。
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有料プランは月額10~20ドル程度が中心で、生成可能な動画の数や解像度がプランによって異なります。
クオリティ
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アニメ調のスタイルや抽象的なアートスタイルに強く、印象的な動画が作りやすい。
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実写レベルのクオリティというよりは、クリエイティブ表現に特化した映像を生成するのに向いています。
音声・日本語対応
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動画に合わせる音楽は自由にアップロード可能。
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カスタムTTS(Text-to-Speech)機能などはないため、ナレーションやプレゼンでの利用は別のツールとの組み合わせが必要。
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テキストプロンプトは日本語も一応入力可能ですが、やはり英語での指示のほうが変換の精度が高い傾向。
Synthesia
概要
Synthesiaはバーチャルアバターを使ったプレゼンテーション動画の生成に特化したAIプラットフォームです。
テキストを入力すると、AIアバターが口パクや自然なジェスチャーで画面に登場し、ナレーションしてくれます。ビジネスや教育用途でのプレゼン動画作成を大幅に簡略化できるとして人気があります。
得意分野
ビジネスプレゼンテーション、チュートリアル動画
- AIアバターがスライドや説明内容を代わりに喋ってくれるので、企業の研修ビデオやマーケティング資料などに最適です。
eラーニングコンテンツ
- 難しい内容をアバターがわかりやすく説明してくれるため、教材やオンライン講座向けの動画制作に人気。
料金
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個人向けベーシックプランは月額30ドル程度から。
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法人向けのプランはボリュームや機能(カスタムアバターなど)によって変動。
クオリティ
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アバターの口の動きや表情はかなり自然。ただしまだ**「完全に生身の人間」のようには至らない**場合も。
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誤ったイントネーションや若干不自然な発音が出る場合もありますが、英語を中心に多言語での再生精度が上がりつつあります。
音声・日本語対応
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TTS機能が充実しており、英語に限らず主要言語での読み上げが可能。日本語にも対応していますが、声質やイントネーションは現状英語ほど自然ではない場合あり。
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字幕の自動生成なども比較的簡単に設定可能。
Pictory
概要
Pictoryは「テキストから動画を自動生成する」ことをテーマにしており、ブログ記事や文章を入力するだけで、関連するストック映像や音楽を組み合わせた動画を作ってくれます。
自分で素材を探す手間が省けるのが大きな利点です。短いSNS向けクリップからプレゼン的な動画まで幅広い用途に使われています。
得意分野
SNS向け動画、プロモーション動画
- 簡単なテキストとキーワードから自動的に映像を生成するため、マーケティング担当者やインフルエンサーに人気。
ブログ記事の動画化
- 既存の文章コンテンツを動画化して、YouTubeやSNSで配信するなど二次利用がしやすい。
料金
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無料トライアルあり(機能制限・クレジット制限あり)。
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有料プランは月額19ドル~39ドル程度が中心。生成動画数や機能範囲によって変わります。
クオリティ
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ストック映像のチョイスや文字スクロールアニメーションなどは手早く作れますが、一から完全にオリジナルの映像を生成するわけではありません。
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複雑な演出を入れたい場合には、手動の編集を加える必要があります。
音声・日本語対応
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TTS機能があり、英語以外にも対応。ただし日本語TTSの自然さはやや不十分との声も。
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日本語UIはまだ完璧ではないですが、基本操作は英語でもそれほど難しくありません。
InVideo
概要
InVideoは、テンプレートやストック素材、テキスト読み上げ等の機能を備えたオンライン動画編集・生成プラットフォームです。
AIとテンプレート編集のハイブリッド型といえるアプローチで、プロレベルのエフェクトやアニメーションを簡単に実装できる点が支持を得ています。
得意分野
マーケティング動画やプロモーション動画
- 既存のテンプレートに画像やテキストを入れるだけで、洗練されたショートムービーを生成できます。
プレゼンテーションやセールス動画
- 視覚効果の高いテンプレートが揃っており、商品やサービスの紹介動画を短時間で仕上げやすい。
料金
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無料プランあり(透かし(ウォーターマーク)付き、機能制限あり)。
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有料プランは月額15ドル程度(Business)~30ドル程度(Unlimited)が中心。
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ストック素材の数や透かしの有無がプランによって変わります。
クオリティ
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テンプレートベースなので、デザイン性の高い動画が素早く作れます。
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純粋なテキストto動画の自動生成というよりも、**「動画編集をAIがサポートしてくれる」**イメージが近い。
音声・日本語対応
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TTSは基本的に英語中心ですが、日本語にも対応したエンジンが利用可能な場合あり。
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UIは英語メインですが、比較的操作は直感的なので日本語環境でも慣れれば使いやすい。
比較まとめ
項目Runway ML (Gen-2)KaiberSynthesiaPictoryInVideo向いている用途アート系、短編ミュージックビデオ、ショートプレゼン、企業動画ブログ記事動画化マーケ動画、テンプレ編集料金目安$15~$35/月$10~$20/月$30~/月$19~$39/月$15~$30/月動画クオリティ実験的映像に強いアニメ・アート向きアバター合成高品質ストック映像利用テンプレ編集中心音声機能なし (外部連携)音楽アップロードのみTTS(多言語対応)TTS(英語中心)TTS(英語中心)日本語対応テキスト入力可(精度低)テキスト入力可(英語推奨)TTSで日本語可(自然さ課題)TTSで日本語可(自然さ課題)TTSで日本語可(声質選択に制限)特長テキスト→映像生成音楽との親和性高ビジネス用アバターテキスト→動画化自動テンプレ+AIサポート
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Runway ML: アート性の高い映像や実験的プロジェクトに最適。短いMV、ショートフィルム向き。
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Kaiber: 音楽に合わせた抽象アニメーションやショートビデオに強み。MV作成重視。
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Synthesia: ナレーションや企業プレゼンに最適。多言語対応アバターを活用した講義や営業資料動画など。
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Pictory: ブログ記事やテキストを素早く動画化したい人向け。短尺SNS動画を量産可能。
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InVideo: テンプレートを活用したマーケティング動画が強み。初心者にもやさしい動画編集+AIサポート。
どのAIを選ぶべきか?シーン別のおすすめ
ミュージックビデオ/ショートフィルム制作
- Runway MLやKaiberがおすすめ。クリエイティブな表現を求めるならRunway ML、音楽に連動したアニメ的演出を重視するならKaiberが適しています。
企業の研修動画やプレゼンテーション
- Synthesiaが圧倒的に便利。AIアバターを使ったプロフェッショナルな動画を短時間で作れます。
ブログ記事やSNS投稿を動画化
- Pictoryが手軽で便利。自動的に関連素材を探してくれるため、時間や手間を大幅に削減できます。
マーケティング、広告、簡単なプロモーション動画
- InVideoのテンプレートを使えば、短時間で高品質な販促動画を作れます。デザインに自信がなくてもAIサポートで安心。
日本語のスムーズなTTSや字幕が必要
- 現状、多くのサービスが英語に強みを持っています。SynthesiaやInVideoなどは多言語対応ですが、日本語の発声やイントネーションがまだ若干不自然な場合があるため、音声だけは別ツール(Voiceroidや他の日本語TTSエンジン)を組み合わせるなど工夫すると、より高品質の日本語動画が作れます。
今後のトレンド
テキスト→映像生成の精度向上
- Runway MLのGen-2など、エンドツーエンドでテキストから高クオリティの動画が作れる技術が進化中。これに追随する新興サービスの登場が期待されます。
アバターの自然さ・多言語対応の強化
- Synthesiaや類似サービスは、日本語を含むアジア言語の発音や表情をより自然にするアップデートが進む見込み。
商用利用のルール整備
- AI生成動画の著作権や使用権など法整備・利用規約が変化しやすいため、商用利用前には常に最新の規約をチェックが必要。
まとめ
動画生成AIは、どんどん**「誰でも手軽に映像を作れる」**時代を切り開いています。
音楽PVから企業プレゼン、SNS向けショート動画に至るまで、用途に応じて最適なサービスを選択することで、時間やコストの大幅削減が可能になります。
日本語対応はまだ途上の部分もありますが、今後のアップデートで改善される見通しが高いため、興味がある方はまず無料トライアルで試してみるのがおすすめです。
以上、5つの動画生成AIサービスを中心に、料金やクオリティ、対応言語、得意分野などを比較してみました。あなたの目的に合ったAIを選んで、ぜひ新しい映像制作の世界を体験してみてください。